約 1,319,693 件
https://w.atwiki.jp/ryouhouji/pages/2429.html
壱 弐 参 極 名前 ゼロ (ぜろ) セリフ 壱 「ゼロ…いや、零か…」 弐 参 極 解説 遠い未来からやってきた「アンドロイド」と呼ばれる少女。妖怪や神仏とは異なる未知の存在である。エレクトロンの終末を司るらしいが、詳しい事は分かっていない。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 壱 LR 52 25000 21250 17000 弐 参 極 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:ベル・オブ・ドゥームズデイ 火 15 敵全体の攻防ダウン お邪魔戦術式 発動率 敵HPダウン 中 備考: ※このカードは進化ごと必要法力が減少し、【極】で35になります。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1008.html
ゴーレムとの彼我距離は、およそ50メイルと言ったところか。フーケはあの夜闇の木立の中ををこれだけの短時間で離れ、しかもゴーレムの作成をやってのけたということである。 林の木々さえも土塊に錬金しながら立ち上がる巨体は、人間の本能そのものに恐怖を押し付ける代物だった。 「……間近で見るとデカいわね……いやぁん、こんな大きいの壊れちゃう、とか言っておくべきかしら」 「冗談が言えるなら、まだマシと言ったところかの」 「ちょっとコイツをブッタ斬るにゃオーラ力が必要かもしれんぜ相棒よ」 30メイルの巨大ゴーレムを前にして軽口を叩けるキュルケ、ジョセフ、デルフリンガー。 「………………」 自分の二十倍のゴーレムを前にしても、特に表情を変えずに杖を構えるタバサ。 だが、ルイズは。 呆然と、ゴーレムを見上げているだけだった。 ゼロと奇妙な隠者 『Zero+IX』 ゴーレムは地響きを響かせながら、ゆっくりと、しかし着実に接近してくる。 ジョセフは手も足も出ずに完敗はした。が、その両眼に恐れは微塵とてない。 「出ちまったモンはしょうがないッ! とどのつまり再生するよりも早くブッちめりゃダウンすると考えていいんじゃなッ!?」 「おおまかに言えばそう」 ゴーレムとの対峙法をおおまかに叫んだジョセフに、タバサは必要最低限の返事で答え、指笛でシルフィードに合図を投げた。 「わしらは地上で何とかする! お嬢ちゃんらは空から何とかしてくれぃッ!」 「了解」 「オーケーダーリン!」 ジョセフの言葉に、タバサとキュルケはフライを唱えてシルフィードと合流しに行く。 「さあて……こっからじゃのう。なかなか骨の折れる相手じゃわい」 「いいのかい相棒。ロケットランチャーブッかませば、あんなゴーレムなんてイチコロだぜ」 今から起こる戦いを前に、デルフリンガーはさも楽しげな声で問いかける。 「そりゃあコイツを使えば目の前のデカブツなんぞ一発じゃわい。でもな、それじゃ困るんじゃ。軽くブッちめたとしても、フーケめが新しくゴーレムを召喚してきたらそれでしまいじゃからな。切り札が一枚増えただけ、なんじゃよ」 (それに。それじゃ意味がない) それは心の中だけで呟くが、デルフリンガーには聞こえていた。 「ハッ、ちげえねえや! なかなか苦労性だな、ジョセフ・ジョースターよォ!」 「最近はこういう役どころばっかじゃ」 くく、と笑ってから、後ろで立ち尽くしているルイズに視線をやる。 「いいかルイズ。今からわしらであやつをブッちめる。安心せい、勝つ手段は考えてきた」 ジョセフの言葉も、しかし今のルイズには届いていなかった。 「おい、どうしたルイズ?」 ルイズの奇妙な様子に訝しげな眼を向けるが、彼女は魂が抜けたようにゴーレムを見上げているだけだった。 (私は――何をしてたんだろう) そうだ。一体今まで何をしていたのか。 (もう少しで、勝ててたんじゃないの。――ジョセフと、キュルケは) そうだ。確かに二人はフーケを追い詰めていた。チェックメイトまであと一手だった。 (なのに。――私が。横槍を入れたから) あそこで自分が動く必要が何処にあったのか。……無かった。 (私はただ見ているだけでよかったのに。そしたら、二人のどっちかがフーケを捕まえて……めでたしめでたしで、終わってたはずなのに) だが、終わらなかった。自分が、終わらせなかった。私が、嫉妬なんかしたから。 (何をしようとしていたの。三人が積み上げてきたものに、私がいなかったから。だから、無理矢理入り込もうとして……何もかも、台無しにしただけじゃない) その結果どうなったか。 フーケは体勢を整えて、切り札の巨大ゴーレムを錬金してしまった。 振り出しに戻る、どころの話じゃない。フーケが盤面をひっくり返す手伝いをしただけ。 (そうよ。何を勘違いしてたんだろう。私は『ゼロ』のルイズじゃないの。 ジョセフが使い魔になって。何でも出来る強い使い魔がいるからって、何を勘違いしてたんだろう。 私は……私自身は……何も出来ない、『ゼロ』じゃないの! たまたまジョセフを引き当てただけの、『ゼロ』のルイズなのよ!?) 心の中から消えそうになっていた事実が、再び自分の目の前に現れて。全身から力が抜け落ちそうになる。だが、それは、貴族としての矜持が、許さなかった。 「……私、は……」 「おい、どうしたルイズ! しゃんとせんか!」 ジョセフの手が肩をつかんで揺さぶり、ルイズは深い泥沼のような思考から現実に引き戻された。 「……っ、ジョセフ……!」 「敵さんが目の前に来とるんじゃぞ! ぼうっとしててどうするッ!」 ジョセフの一喝で、ゴーレムが随分と近付いてきているのに気付く。 「………………。ごめん、なさい……」 俯いた顔には前髪が垂れかかり、どのような表情でその言葉を呟いたのか。ジョセフには、判別が出来なかった。 「私がっ……私が、役立たずだから……『ゼロ』だから……っ、こんな、ことにっ……!」 引き絞るような声は、すぐに嗚咽混じりの声に変貌していく。 「そんなモン結果論じゃ! お前が悪いワケじゃないッ!」 接近してくるゴーレムと交戦するつもりだったが、ジョセフはルイズを右腕に抱き、タバサ達が向かった方へと一目散に駆け出した。 「だってッ! 私がいなかったらもうフーケ捕まってた! 私……いつもそうよッ! いつだって大切な人の足、引っ張ってっ……!」 「言わんでいい!」 ルイズが力の限りジョセフにしがみ付いているせいで、ジョセフも思った通りの動きが出来ず、ただひたすらにゴーレムから逃げる事しかできていなかった。 「私が『ゼロ』だから! 家族もみんな、陰口叩かれてっ……! 頑張っても頑張ってもダメだった! 初めて成功した魔法で、ジョセフを呼んだのにッ……私のせいで、私のせいで……!」 腹の底から搾り出す慟哭は、ジョセフの心に深く届いてしまう。 次に何を言うかを察する。それはジョセフにとって、あまりにも、容易かった。 「それ以上言うなッ!! それ以上言ったらシタ入れてキスするぞッッッ!!!」 「私なんか! 私なんか――ッッッ」 ルイズの言葉は、続けられなかった。 発してはいけない言葉を飲み込むように。ジョセフの口唇が、ルイズの花弁の様な口唇に重ねられていた。 「んっ!? ん、んーーーーっ!! んんっ……ん、んぅ……」 有り得ない事態に必死にジョセフを押して殴って払い退けようとしたルイズだったが、見る見るうちに少女の手から力は抜けていき、数秒後にはしがみ付くようにジョセフのシャツをつかんでいた。 そして、ジョセフの唇がルイズの唇から離れた時。互いの唇に繋がれた銀の糸が、ふつりと切れた。 「言うたじゃろが。それ以上言ったらシタ入れてキスするぞ、と」 加速度的に、夢の世界から現実に戻ってくるルイズ。ほのかにピンクに染まっていた頬は、見る見るうちに怒りの赤に変わっていった。 「――――――っっっっっっ、あ、あんたッ……あんたッて……!」 「抗議は後で聞くッ!! しっかり捕まっておれッ!!」 怒りに震えて唇をわなわなと慄かせるルイズを、そのまま背に負い。ハーミットパープルで落ちないように固定する。 ゴーレムは既に間近に迫っており、これ以上逃げ続けていれば逆に危ないと判断した。 ジョセフにとって、ルイズを正気に戻すという行為は、眼前のゴーレムを叩きのめすより、遥かに重要な意味合いを持っていた。 そしてその行動は、強引ながらも成功と言って差し支えなかった。 勢い良く振り上げられ、振り下ろされる拳を俊敏な動きで回避し、逆にデルフリンガーで巨大な腕を一刀の下に切り落とす。しかし魔力で繋ぎとめられた土塊は、一旦地面に落ちはするものの、すぐさま逆回しで浮き上がって腕に再構成される。 「いいぜ相棒! 『使い手』のお前にゃあんなウドの大木の攻撃なんか当たるはずがねェッ!!」 デルフリンガーが歓喜の嬌声を上げる中、ジョセフは「ボールの縫い目が見えるったァこういうコトなんじゃのォ!」と、愉快げな声を隠さずに答えた。 だがルイズは、懸命に茨から逃れようともがいていた。 「下ろしてッ! 私はッ……私は、おぶられたまま戦いを見守るような不名誉な事は出来ないのよ! だって私は貴族なんだもの! 貴族は……っ、魔法が使えるから貴族なんじゃない! 敵に背中を見せない者……それが、『貴族』なの!! お願いジョセフ……私から貴族である誇りを奪わないで! 私も、戦うのッ!!」 もがくルイズを背中で感じながらも、ハーミットパープルは僅かな緩みさえ見せない。 シルフィードに乗ったタバサとキュルケが上空から支援攻撃とばかりに、風の魔法や炎の魔法をゴーレムに直撃させるが、それらの攻撃もやはり致命傷を与えるには至らない。 だが。タバサも、キュルケも、ジョセフも、デルフリンガーも。 まるで終わりが無い繰り返しのような行為を、徒労だとは考えていなかった。 街道も林も、吹き荒れる人外の力により、数十分前の光景とは一変していく一方。 地図さえ書き換える猛威の中、ジョセフの叫びが、戦場に轟く。 「わしは何度も敵に背を向けた! じゃが一度たりとて戦いそのものを放棄した事は無いッ! 勝つためならば背だって向けるしイカサマだってやってのけるッ! ルイズッ! わしにとっての貴族とはッ! 『正義』の輝きの中にあるという『黄金の精神』を持つ者だと考えておるッ!!」 当たれば間違いなく命を奪うだろうゴーレムの豪腕。いつの間にか、それらは恐怖の対象に成り得ていないことを、ルイズは感じていた。 何故か。 それはきっと、ジョセフの背中にいるからだ、と。それは当然の事である様に、思えた。 「ルイズにとっての貴族、わしにとっての貴族! それが違うのは当たり前じゃッ!」 ルイズは、茨から逃げ出そうともがくことをやめ。ただ、ジョセフの背に縋り付いていた。ルイズも、心の何処かで理解していた。目の前の戦いよりも、今、もっと大切な出来事を経なければならないのだ、と。 「じゃがルイズ! 敵に背を向けない者こそが貴族だと言う、その決意と誇りッ……わしは確かに、お前の中に『黄金の精神』を見出したッ!!」 たった一人の少女に向けて叫ばれる、言葉。そんなものを斟酌することもなく、無感情にゴーレムの腕は振り下ろされ続ける。 たった二人の虫けらを殺すために振り下ろされる土塊の腕は、しかし、たった一振りの剣の斬撃で切り払われ。一人の男の言葉を止める事など、叶う筈さえなかった。 何故なら、ジョセフ・ジョースターの目には、たった一人の少女だけが映っていた。 そして、デルフリンガーの深い一撃がゴーレムの両脚を薙ぎ払い。バランスを崩したゴーレムが、ぐらっ……と、重力に引かれて地面に倒れる。 凄まじい地響きと土煙の中、茨が緩んだのを感じたルイズは、続いて、ジョセフの右腕に抱き寄せられるのを感じた。 ジョセフは、真正面からルイズを見つめ。ただ一人の少女の為だけの言葉を、叫んだ。 「世界中がお前を認めなくとも! このジョセフ・ジョースターが認めるッ! ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは紛れもない『貴族』じゃッ!!」 地響きの余韻が、周囲に響く中。彼の言葉を確かに受け止めた少女の目には、既に涙も、迷いも、躊躇いすら、なかった。 そこにあるのは、力強い意思の輝き。鳶色の瞳に輝くのは、紛う事なき黄金の輝き! 「例えアンタが認めなくてもッ……」 ゴーレムは、すぐさま足を再生させて立ち上がろうとしている。だが、今のルイズはそれを一顧だにしない。 そんな事より、やらなければならない事がある。言わなければならない、答えがある! ルイズは、自らの左腕を力強くジョセフの背に回し、叫んだ! 「このルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、『貴族』!!」 二人の貴族が、互いの腕の中、見つめ合う。 その視線をあえて言葉にするとすれば――『信頼』という言葉が最も相応しかった。 「そしてルイズ! 改めてもう一度言う! わしは土塊のフーケに勝つ手段を既に考えてきておる! そしてその手段には、お前の力が絶対に必要じゃッ!!」 「いいわッ……!」 キッ、と見上げた空には、二つの月を背に、悠然と空を舞う風竜と。その背で、二人を見守る友人の姿。 「前に言ったわね、ジョセフ。今は『ゼロ』でも構わない。いずれ『私達』が強くなると」 「ああ、確かに言った」 「キュルケもタバサもデルフリンガーもシルフィードも。皆で、強くなるのよ」 地面を歪ませ、ゴーレムは立ち上がる。 ジョセフは、剣を構え。ルイズは、杖を構え。 空が、白み始めた。 To Be Contined →
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/827.html
「わ…ワケわかんないこと言わないでよ! しかも『誰だ?』って また質問で返してるじゃないの!」 目の前の少女が怒っている。確かに、ワケがわからない。自分でも、そう思う。 混乱してるのかもしれない。冷静に考えてみよう。 ダメだ。何も思い出せない。 何もすることがないし、わからないので、ボーっと少女の行動を見ていた。 頭頂部の寂しい男となにやら言い争って、こっちに戻ってきた。なんだか顔が赤い。 「感謝しなさいよね、貴族にこんなことされるなんて、普通一生ないのよ!?」 どんなことしてくれるって言うんだ? そして何かごちゃごちゃしゃべりだした。 『我が名はルイズ……』だとか言っている。この子の名はルイズというのか。 少女、ルイズが手を動かしている。しゃがんで、と言いたいのだろうか。 多分そういうことだろうと推察し、しゃがんでやる。 キスをされた。唇が柔らかい。一瞬だけの口付けの後、ルイズは俺から離れた。 「ぐおっ!?」 突然、左手に猛烈な痛みが走る。 「心配しなくても、すぐに痛みは引くわ」 本当だ、もう痛くない。 気付いたらさっきの男が傍にいた。俺の左手を見ている。 「ふ~む、珍しいルーンだね」 その男は『る~ん』とやらから目を離して、俺の頭をちらちら見ている。 帽子がほしいんだろうか? それからその男が浮いた。名残惜しそうに帽子を見ている。 「すごいな……」 オレは思ったままを口に出した。 周りの奴らも、ルイズ以外が全員浮いた。人間って浮けたのか。 「なに? 魔法がそんなに珍しいわけ?」 「まほう?」 「魔法見たこともないわけ? こりゃ飛んだ田舎モン召喚しちゃったわ。飛んでないけど」 なんだ、魔法だったのか。人間って、魔法が使えたのか。 俺も飛んでみよう。 ダメだ、飛べない。 「どうやって飛ぶんだ?」 「聞いてなかったの? 魔法よ。でも平民のアンタにゃ一生無理ね」 へいみん? 平民ってどういうことだろう。 「飛べないのはお前も一緒だろ~? 『ゼロ』のルイズなんだからな!」 「飛べない同士、歩いて帰ってくるんだな!」 そんなことを言って、上の奴らは飛んでいってしまった。 「ほら、ボーっとしてないで、ついて来なさい!」 ルイズが俺を呼んでいる。特にすることはない。ついていくことにする。 原っぱの中をふたりで歩いていく。 ルイズは飛ぼうとしない。ひょっとして、オレが飛べないからだろうか。 ルイズは前を歩きながら平民がどうの召喚がどうのと呟いている。 「大体アタシ、ファーストキスだったのよォ~~!?」 「ルイズ」 「へ!?」 突然名前を呼ばれて驚いたようだ。立ち止まってこちらを振り返っている。 「いい天気だな…」 空を見上げる。ルイズも空を見る。 「…ええ…そうね………」 素敵な青空だった。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1612.html
深夜、寝苦しさに目を覚ます。 虚ろな頭で首を起こす。 視線の先には自分の脚に乗る黒い塊。 『それ』は生暖かい息を吐き掛けて自分を見下ろす。 あまりの気色の悪さに全身に鳥肌が立つ。 そして暗闇に慣れた眼がその生物を認識した。 薄暗い室内でありながら、ハッキリと浮かぶ蒼いシルエット。 月光の下、狂気に満ちた金の双眸が爛々と輝く。 ベッドから飛び出そうとしても足が動かない。 上に掛けた毛布の端から自分の爪先が微かに見えた。 夜の黒と対照的に白く映るそれは骨だけになった自分の足。 ひたり、ひたりと獣が体の上を歩む。 胴や胸、歩く度に焼き付くような痛みが走る。 通り過ぎた箇所の肉が溶け、骨格が無残な姿を晒す。 そして獣は終着点へと辿り着いた。 自分の顔の目前、振り上げられた足が額へと近づいてくる。 「や、止めろ…」 聞き遂げられる筈がない。 相手は自分達とは違う、文字通り『怪物』なのだ。 そこに感情や情けなどはない。 ただ殺す為だけに『怪物』は存在するのだ。 足が届く直前、机に置いてあった杖へと必死に手を伸ばす。 がむしゃらに掴んだそれを振り回し、ひたすらに魔法を放つ。 それでも怪物は死なない。 まるで自分の抵抗など無意味だと言わんばかりに見下ろす。 「ウワァァーーーー!!」 「どうした!?」 悲鳴を聞きつけた取り巻きの一人が男のエア・ハンマーで弾き飛ばされる。 叩きつけられた頭部からの出血が壁を赤く染める。 ようやく事態の深刻さに気付いた生徒の一部が教師を呼びに向かう。 その間も男は気が違ったように周囲の物や人間を壊し続けた。 彼が杖から手を離したのはそれから一時間後。 教師数人に取り押さえられ、強引に取り上げられての事だった。 唯一の武器を失った彼は怯えきっていた。 誰もいない部屋の隅を見つめ、まるで悪魔でも見たかのように、 顔面を蒼白にしたまま震えていた。 「むう…」 重軽傷者6名、寮塔の部屋は半壊、本人の物を含む使い魔が3匹死亡。 知らされた被害状況に、皺だらけのオールド・オスマンの額に更に深い皺が寄る。 事件を軽視したのが最大の原因なのだが後悔してももう遅い。 彼が思っていた以上に決闘を行った生徒はトラウマを負っていた。 無傷で済んだ事が逆に発見を遅らせてしまった。 となると他の決闘を目撃した生徒達にも悪影響が及ぶかもしれない。 今回の件がきっかけで余計に心理状況が酷くなった恐れもある。 事件を受けて問題の生徒は放校処分となった。 両親の方からも反対は無かった。 平民や使い魔ならまだしも貴族の子息に怪我を負わせたのだ。 方々手を回して大問題に発展しないようにするのが精一杯という所。 どうせ学院にいても針の筵。 それなら実家で静養がてら謹慎させるのが得策と判断したのだろう。 「残念じゃな…」 「学院内で怪我人が出た事ですか?」 「それもある。だがワシが言っているのは彼を正しく導けなかった事じゃ」 貴族にとって魔法は身近にある存在だ。 日常の些細な事にまで当然のように魔法を使っている。 だが魔法は決して便利なだけの代物ではない。 それを人に向ければ容易く命さえも奪い取ってしまう脅威なのだ。 だからこそ自分の力を自覚し、それに対して責任感を持ってもらいたかった。 決して安易に振るわず、自分の力に負けぬ強い心を持って欲しかった。 「『魔法を学ぶ』とは本来そういう事であるべきなのじゃが…」 やれやれと背もたれに体を預ける。 この齢になってもまだ自分の未熟を痛感させられる。 人に教えを説く事のなんと難しき事よ。 そしてなんと皮肉な事か。 オールド・オスマンが体現する魔法使いの在り様。 それに最も近い者が魔法を使えぬ少女だというのだから。 「それにしてもミス・ヴァリエールは良き使い魔、良き友に恵まれた」 関係者からの事情聴取や目撃者の話を総合し、明らかにされた事件の顛末。 その中で浮かび上がった幾つかの事実。 彼女の使い魔は己の命を奪おうとした相手さえも許し、 彼女の親友はミス・ヴァリエールを助けようと複数のメイジ相手に敢然と立ち向かった。 他の者たちも彼女に心配を掛けまいと決闘の事は伏せているようだ。 事件の首謀者達が救いがたい者達だっただけに、彼等の姿がオールド・オスマンには眩しく映った。 「良き出会いは幾万の財宝にも勝るもの……あいたたたた」 「ええ。でも良き師に巡り合えなかったのが彼女の不幸ですわね」 たまには良い事を言うと思いながら自身へと伸ばされた腕を捻り上げる。 少しは見直しても良いか知れないと思った矢先にこれである。 彼女内のオールド・オスマン株は急落を続け、既に原価割れを起こしている。 腕が折れるか折れないかギリギリまで極めた後、彼女は手を離し入り口へと向かう。 「いつつ……およ? どこに行くんじゃミス・ロングビル」 「ええ。生徒達の相談を受けようかと思いまして。 この事件で動揺が広がっているようですので、少しでも緩和になればと」 「なるほど。…どうやらワシは良き秘書に巡り合えたらしい」 「ありがとうございます」 恭しく一礼をして出て行くミス・ロングビル。 それと入れ替わりにコルベールが入ってくる。 その顔付きは真剣というよりも、どこか危機感さえ漂わせている。 合わせるかのように弛みきったオールド・オスマンの顔が引き締まっていく。 「…やはり彼はガンダールヴなのでしょうか?」 「判らん。だが伝説によればガンダールヴはあらゆる武器を使いこなし戦ったと聞く。 対して彼が使ったのは自分の能力だけ。それを考えるとどこか違う気がするのじゃが…」 そもそも武器が持てるかどうかさえ危うい。 だが、ルーンは間違いなくガンダールヴの物。 伝説自体に間違いがあるのか、それとも全く別のルーンなのか。 いくら考えようとも答えは出ない。 「とりあえず、この件は内密にしておこう。 彼がガンダールヴであろうとなかろうと比類なき戦闘力を持っているのは確か。 アカデミーの連中に嗅ぎ付けられれば事じゃからな」 「はい…」 沈痛な面持ちでコルベールが視線を落とす。 彼はアカデミーがどういう所か痛いほど理解していた。 もしミス・ヴァリエールの使い魔の事を知れば平気で解剖しかねないだろう。 「ところで、そろそろ品評会も近いが『例の物』の解析は終わったかね?」 「『光の杖』の事ですね。それが言いにくいのですが一向に進んでおりません」 「何じゃと…?」 「どうも『光の杖』と共に発見された書物全てが『光の杖』とは無関係の物のようです」 「むう…止むを得まい。元々、王宮から押し付けられた物じゃからな。 この短期間で解析しろなど最初から無理があったか」 「一応、書物に書かれている内容についてはまとめ次第ご報告します」 「うむ、任せたぞ」 ミス・ロングビル同様一礼し、部屋を後にするコルベール。 そして一人残されたオールド・オスマンがパイプを吹かしながら思考を巡らせる。 数ヶ月前に発見された『光の杖』。 発見当初、近くに大量の書物があった事から解析も容易いと判断されたのだが、 それも無関係の物と判った以上、誰にもアレは扱えまい。 いや、それで良かったのかもしれない。 過ぎた力は身を滅ぼす。 ましてや自分達の理解を超えた物は尚更だ。 そんな物騒な物は『破壊の杖』同様に宝物庫の片隅で、 永遠に眠りについてもらうのが正しい在り様というもの。 しかしオールド・オスマンにはある懸念があった。 『光の杖』がもし武器の類だとしたら威力が強すぎる。 ましてや周囲に落ちていた残骸から、これは室内に取り付けてあった事が予想されている。 戦場ならまだしも、どうして建物内にそんな物があったのか。 全くの仮説なのだが、彼はその疑惑を拭い去る事が出来なかった。 “そこには『光の杖』などより遥かに『恐ろしい物』があったのではないか…?” 故郷へと帰る馬車の中で男は爪を噛んでいた。 幼少の折に咎められて以来、無くなった筈の悪癖。 それが耐え切れぬストレスによって再発したのだ。 何故、自分が学院を追い出されなければならないのか? こっちは被害者であるにもかかわらず! 処罰を受けるべきはあんな怪物を呼び出した『ゼロ』の方だろうが! きっと裏から親が手を回したに違いない! そうだ! そうに決まっている! 理不尽な憎悪を燃やしながら男はそれでも諦めない。 魔法学院を放校されるなど一生ものの恥だ。 その悪評を延々と付きまとい、自分の出世の障害となるだろう。 それをどうにか取り消させ、主従共に葬り去る方法を考える。 男の口元に嫌らしい笑みが浮かぶ。 事は思った以上に単純だった。 アカデミーに密告すればいい。 学院長と親父の間では守秘の約定が交わされたが、俺の知った事じゃない。 そうすればすぐに怪物は捕獲され、眼球に至るまで解剖されるだろう。 もちろん主である『ゼロ』も黙って隠そうとした学院長も終わりだ。 王室への反抗と見なされ、処分は免れないだろう。 俺を罰した報いを受けさせてやる。 都合のいい妄想に浸っていた瞬間、大きく馬車が揺れた。 せっかくの良い気分を阻害され、杖を手に御者を怒鳴りつけに出ようとした。 しかし馬車の扉が開かない。 いくら押してもビクともしない。 様子を覗こうと窓から顔を出し、男は“それ”を目撃した。 自身のゴーレムの三倍は超えようかという土塊の巨人。 それが自分の馬車を掴み押さえつけている姿を。 「こんばんわ。貴族のお坊ちゃん」 「っ……!」 「御者はもうとっくに逃げたよ。随分と人望が無いんだねアンタ」 巨人の足元、フードを被った何者かが自分に語りかける。 何者かなどと聞ける筈がなかった。 みしりみしりと天井から響く音が、相手の機嫌を損ねた瞬間に死を迎える事を知らせる。 「ちょっと聞きたい事があってさ。 アンタが決闘したっていう使い魔について話してもらおうか」 フードから覗く口元が冷たく釣り上がる。 “お前のような小物などに興味は無い” そうハッキリと断言されたかのようで癇に障る。 だが、それは助かるかもしれないという彼の僅かな望みでもあった。 「ゴーレムを溶かした…それは魔法でかい?」 「魔法じゃない。そんなのとは違う。 まるで食べ物を消化するみたいに、あの怪物は全部溶かしちまう」 フードを被ったそいつは『決闘そのもの』にだけ興味を示した。 より正確には、怪物の性能だけを聞いていたのだ。 大体の事を話し終わると、そいつは背を向けて離れていった。 命拾いした安堵に肩の力が抜ける。 瞬間、天井がより激しい悲鳴を上げて鳴き始めた。 木材に走る雷のような切れ目。 「ま……、待て! 俺は全部話したぞ!」 「ああ。だけど話したら助けるなんて一言も口にした覚えは無いね」 再び浮かぶ残酷な冷笑。 こいつは怪物とは違う。 命乞いの意味も言葉も理解している。 そして、その上で取るに足りない俺の命を気まぐれで奪おうとする。 人の心を理解しながら平然と踏みにじる、それは往々にしてこう呼ばれる。 「あ…悪魔め!!」 それが彼の最期の言葉だった。 天井という支えを失った馬車は中の人間もろとも平面に潰された。 なんと喚こうとも彼女の耳には残らない。 どうせ名前さえろくに覚えていない相手だ、明日には顔さえも忘れてるだろう。 「……悪魔ね。そんな御大層なものじゃないさ」 それでも彼女なりの礼儀だったのか、物言わぬ死体を背に彼女は答える。 見上げるのは月。思い浮かべるのは宝物庫に眠る秘宝。 僅かな時間、本来の自分へと戻った喜ぶを詠うように彼女は告げた。 「アタシはただの盗賊さ」
https://w.atwiki.jp/max_anarchy/pages/28.html
年齢 26歳 分類 Human 身長 1.97m 体重 152kg キラーウェポン 銘刀「鬼丸」「数珠丸」(ONI MARU JUZU MARU)背中に装備した二振りの純粋な日本刀。天下五剣と呼ばれた名刀との噂もある。 ゼロZERO 斬り捨て御免 ビームクナイを駆使した零式忍術の使い手であり、二刀流の達人。人体の潜在能力を強化する漆黒のナノマシンスーツを着用し、潜入系の任務を得意としている。 ドローン軍の新型兵器の開発に必要なデータを採取する為に、異形のミュータントや戦闘用に強化されたサイボーグと闘う。 コードネームは「ゼロ」。かつて忍者と呼ばれた一族の末裔。 特徴 有用な行動ディレイ弱 ダッシュ強 JKW弱 KW強 技表 基本的な立ち回り 連携・コンボ 個別の対策 オススメアビリティニンジャマスター スピードリスポーン スピードレベルアップ その他 特徴 忍者ということで男性キャラクターの中では比較的素早い。 ダッシュ攻撃やKW攻撃のおかげでリーチがある。 所々の性能はレオに近いものがあるが、こちらは中量級のため体力やガード耐久値で勝っている。 有用な行動 ディレイ弱 その後の強もセットでゼロの主力となる技。恐ろしく高いガーブレ率と超性能の追尾が売り 1対1の場面ならこれだけやってれば勝てるといっても過言ではない ダッシュ強 性能はレオに近く、当たれば浮き、先端当てだと弱でそのまま拾える 敵に触りに行く時はこれで。 JKW弱 多段系なので牽制、カット、援護なんにでも使えて便利 KW強 いろんな意味でよく話題になる技。 何が強いのかわからない人はオンラインで演出ヒットした後にそのままもう一度振ってみよう 背後投げの場合相手の向きが反対になるので、一部の相手は起き上がり攻撃をしても当たらない。 ちなみに、溜め二段階の演出移行時はゲーム中最高クラスの2800ダメージ。 乱戦で無視されているときに狙ってみよう。 技表 コマンド コメント ダメージ GB値 弱弱弱弱(通常弱攻撃の4段) 空中の相手を吹っ飛ばせる。 150+150+150+(100+160) 1+1+1+30 弱強 150+360 1+40 弱弱強 150+150+330 1+1+40 弱弱弱強 150+150+150+350 1+1+1+40 強 180 20 強弱 180+150 20+1 強弱強 180+150+450 20+1+40 強強 180+450 20+40 ・弱 200 25 ・弱強 200+320 25+50 弱+ジャンプ(全方位攻撃) 320 10 左スティック2回+強(ダッシュ攻撃) 400 40 強(長押し)(突進攻撃) 320/550 50/95以上 KW+弱弱弱弱(KW弱攻撃の4段) 400+400+400+(300+800) 30+30+30+50 KW+強(KW強攻撃) 1800(演出2400) 95以上 KW+強(長押し)(KW突進攻撃) 1600/2000(演出2800) 50/95以上 ジャンプ上昇中に強(対空攻撃) 350 30 ジャンプ降下中に強(対地攻撃) 580 40 ジャンプ中にKW強(対地KW攻撃) 1600(演出2400) 45 空中で弱(ジャンプ弱攻撃) 200 1 空中でKW+弱(ジャンプKW弱攻撃) 420+420+420+440 30+30+30+30? 前投げ 1000 後投げ 1400 ダウン投げ 1500 基本的な立ち回り ディレイ弱→強→弱KWがメイン。他にもダッシュ強、強KWなど強力な攻撃が多く 乱戦もタイマンもこなせるので、状況判断して動こう 強攻撃は発生こそ遅いが前進するため、後ろステップから早めに出せば三姉妹やマチルダの全方位も容易に狩れる 乱戦では後方からの強KWやダッシュ強、空弱KWでの突撃が有効 レイジ発動中はラッシュでもいいが、広範囲の強KWを連打するのも強い 特に乱戦時はガンガンキルが取れるためひたすらロックオンして撃ちまくるのを推奨 汚いな、さすが忍者きたない 連携・コンボ バグを利用したコンボは賛否両論であり、下手をすれば悪質プレイヤーとして晒される可能性もある。本Wikiでは割愛するので、どうしても使いたければ各自で調べること。 1 強弱→レバ弱・弱強→KW弱×4 ダメージ??? アニャーキーコンボ 一部キャラにはKW弱4段目が当たらない 2 ダッシュ攻撃→弱→KW弱×4 ダメージ??? 3 ダッシュ攻撃→弱弱弱・弱強→KW弱×4 ダメージ??? 4 強→対空攻撃→空中弱→空中KW弱→弱・弱強→KW弱×3 ダメージ??? 空中弱を2回にすることもできるが不安定 5 強→対空攻撃→空中弱弱(弱)→弱・弱強→KW弱弱(弱) ダメージ??? ノーゲージ始動 括弧内はキャラによって入れたり入れなかったり KWゲージ:回復3.1→消費2(3) 個別の対策 ディレイ弱→強の強がガークラ値が高い上当たれば浮く、と非常に厄介なので全力で回避 回避さえすれば強のあとに反撃できる 乱戦時にゼロがいる場合は強KWに注意し構えていたらステップしてみる事 ゼロの全方位は見た目とは裏腹に隙が大きく、ガード後もほとんどのキャラが強を刺せる 落ち着いて対処しよう 強KWを喰らってしまった後はもう1発とんでくる可能性が非常に高いので レバー入れでゴロゴロ→ガードで横ステップ起き上がりを推奨 オススメアビリティ キャラと相性がいいものなど ニンジャマスター キャラ的にネタっぽいがドゥルガーと同じく キャラが素で強すぎるおかげで伸ばすべき部分がない=補助系アビリティで事足りる 見えないゼロがダッシュ強ブンブンしているだけでもかなり脅威になる スピードリスポーン 同じく補助系。必死に倒した相手がすぐに帰ってくるのはなかなか絶望感がある 当然ながらデスしない自信があればあまり必要ない スピードレベルアップ 何かと弱KW4段を入れる機会が多いので、属性効果による毒状態を狙いやすくなる。 その他 レイジラッシュを喰らっている時に全方位を使うと相手のロックオンが外れる 後ろを向いて再度殴ればいいのだが他キャラより一手間かかるので嫌がらせにはなる 英語音声にするとエセ忍者臭がパワーアップする。 シリアス系なキャラは一切消え、完全に「はっちゃけNINJA」になるので 興味のある人はお試しあれ。 そこにはゼロの新しいキャラクター性が秘められているだろう…バンザァーイ!! 空中KW強〆の有用なコンボお願い - 名無しさん 2012-07-20 00 00 17 基本コンボだけですごい威力出るねこのキャラ - 名無しさん 2012-07-23 02 58 44 何か最近のマルチゼロ多く見るようになってきた…しゃあないから使うキャラ変えたわ - 名無しさん 2012-07-23 07 35 30 そんなこと言ってたらサーシャくらいしか使えるキャラ居なくなっちゃうじゃん。好きなキャラ使えばいいのに - 名無しさん 2012-07-23 17 34 59 同じキャラが2人以上いるっていうのが俺にとってはすごい違和感(?)があるんだよなー 今はジャックとダグラスを中心に使ってる - 名無しさん 2012-07-23 17 43 07 最近バグコン使用有無に関わらず高性能だからか嫌われるゼロ、二重KW強は回避するの困難だし叩かれんのもわかるけどね、まあ無秩序なんで気にせずガンガン使いますw - 名無しさん 2012-07-23 19 23 15 ぶっちゃけバグネッタ以外はそう大差ないと思うよ。バグネッタは嫌われても仕方ないレベル - 名無しさん 2012-07-23 23 03 00 俺がゼロで100キルする前とかほとんどいなかったのになぁ… 今はこんなに増えちまったよw なんかこういうのって寂しいんだよね…w - 名無しさん 2012-07-23 19 54 45 ミサワ乙 - 名無しさん 2012-07-24 17 36 58 ↑↑ばかじゃねーのw - 名無しさん 2012-07-25 05 58 39 ばかではない てか朝早くからご苦労だな - 名無しさん 2012-07-25 08 00 50 KW強×2は回避不能なのか?誰か回避できた人いる?報告求む!でも自分はKW強×2をガンガン使うぜw - 名無しさん 2012-07-26 17 40 14 完全に回避不能ってわけじゃなさそう 前当たらなかったときあったからね。まぁもしかしたらラグの影響かもしれないけどとりあえず避けれた 個別の対策にも書いてることもちょっとやってみようと思う - 名無しさん 2012-07-27 11 10 32 CPU相手だとガードされるんだけど、対人で食らうとゴロゴロでも回避連打でも避けられなかった覚えが…マジ理不尽 - 名無しさん 2012-07-29 13 14 12 KW強2発目、ゴロゴロで真横に逃げられると結構外れます - 名無しさん 2012-08-20 09 19 00 ダッシュ攻撃→弱→ダッシュ攻撃でガードブレイクが結構決まります。相手がステマスでも見てから回避しない人だったら弱をすかした後すぐダッシュ攻撃で大体壊せます。 - 名無しさん 2012-07-31 03 04 24 バトロイでバグコン決められた後,見知らぬダグラスが助けに来てくれた時はマジ胸熱ウァハーイ! - 名無しさん 2012-08-03 21 47 35 バトロイは助けに来るとは言わないんじゃw - 名無しさん 2012-08-05 00 27 36 バトロイだからこそでは?本来、敵対してるはずなのに助けてくれたのが胸熱なのかも 二人ともターゲットだったかもしれんし - 名無しさん 2012-08-05 18 02 24 やっとGB値が……すばらしい - 名無しさん 2012-09-05 01 33 00 名前
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1574.html
眼前に迫る鉄槌じみた一撃。 それを後ろに跳び退いて避ける。 だが、それも不十分。 打ち下ろされた一撃に薄氷のように砕け散る地面。 乱れ飛んだ土塊が散弾となり彼の体に容赦なく降り注ぐ。 その威力は投石となんら変わらない。 痛みに耐えかね口から悲鳴が洩れる。 だが、それを耳にしても誰も救いの手など伸ばしはしない。 自分の周りを取り囲むように立つ人間たち。 その姿が、自分を観察していた白衣の男たちに重なる。 まるで悪夢だった。 自分の辛かった記憶も体験も全て向こう側に置いてきたと思った。 ここは自分が思い描いていた楽園だと思っていた。 それが積み木で出来た城のようにガラガラと崩れ落ちていく。 まるで過去が自分を殺しに追いかけて来たかのようだった。 腕に降り積もった土砂を跳ね除けながら、またも振り上げられる拳。 休む間など与えてもらえない。 痛みはあるが足は無事だ。 自分が動けなくなった時が最期だと彼は本能で理解した。 巨人の周囲を迂回するように駆ける。 しかしゴーレムは自身の巨体を僅かに動かしただけで、 再び彼を射程内へと捉え直す。 今度は進路上へと豪腕が振り下ろされる。 それより一瞬早く、彼は頭上に落ちた影に気付き反転を試みた。 だが慣性には逆らえない。 そして叩き付けられるゴーレムの拳。 至近距離で受けたそれは正に爆撃と呼ぶのが相応しい威力だった。 津波の如く押し寄せる土砂を全身で受け止める。 突風に舞い上がる木の葉のように彼の体が地面を滑っていく。 全身をくまなく埋め尽くす打撲と裂傷。 怪我のない場所を探す方が難しい。 よろめきながら、彼はそれでも立ち上がった。 足は満足に体を支える事も出来ず震える。 咳き込んだ口からは澱んだ血が吐き出される。 既に死に体と言ってもいい。 だが、彼の眼だけは死んでいなかった……! 彼を突き動かすのは『生への執着』だ。 以前の、檻の中にいた頃の彼ならこれを運命と思い諦めただろう。 だが、今の彼は違う! 彼は自分の意思で研究室を飛び出し運命に抗った。 そして新たな世界で生きる事の喜びを知った。 生命の価値を知った今だからこそ分かる死の恐怖。 彼は理解した。 生きる事は死に抗う事だと。 それを諦めた時に自分は死ぬのだと。 惨めでもいい。無様でもいい。 自分は必ず帰るのだ、彼女の元へと…! 「おいおい、よせよ。貴族同士の決闘は禁止だぜ」 「だまりなさい! もしアイツに何かあったらただじゃ済まさないんだからっ!」 突きつけられたルイズの杖に動じることなく、男はおどけて見せる。 魔法を使えない事は知っている。 爆発とて狙いを定められるものではない。 ましてやこちらは二人掛かり。 『ゼロ』の魔法など恐れる必要はない。 俺たちが真に恐れるべきは…。 「へえ。ただじゃ済まさないってヴァリエール家の権力でか?」 「っ……!」 自分を睨み付けながらもルイズが悔しげに下唇を噛む。 予想通りの反応に思わず吹き出しそうになるのを抑える。 いくらヴァリエールの三女とはいえ魔法も使えない欠陥品。 恐らく家の中では立場さえないのだろう。 それが親の力を借りる事に抵抗を感じさせている。 つまり、こいつを恐れる理由など何も無くなったという訳だ。 確かに男の思考はまさに正鵠だった。 だが一つだけ、彼は読み違えていた。 確かに彼女は決して実家の力など借りはしない。 何故なら家名に頼った時点で彼女の誇りが失われるからだ。 彼女のとって家名は重荷にしか過ぎない。 周囲からの期待と、そこから生まれる失望。 だが彼女は弱音を吐いたりはしない。 重圧に耐えかねて膝を屈する事など無い。 魔法が使えなくても、彼女は貴族の誇りだけは持ち続ける。 彼が読み違えていたのは彼女のその強さ。 だが彼らにそれを理解させる事など不可能だろう。 「ただじゃ済まさないってのは……こういう事よ!」 男の目前で杖を振り上げる。 家になんか頼らない。 私は自分の力だけで解決してみせる。 しかし振り下ろそうとした腕は途中で誰かに阻まれた。 男の仲間の仕業と咄嗟に背後へと振り返る。 だけど、そこにあったのは見慣れた赤髪。 「キュルケ…」 思わず彼女の名を呟く。 でも、どこか普段と雰囲気が違う。 男を睨む彼女の表情はいつもより険しかった。 「どきなさい」 単純明快に彼女は命令を告げる。 それを相手を屈服させる意思に満ちた高圧的な言葉。 だが声は冷静そのものだった。 ならば、相手の脅しにわざわざ従う必要などない。 彼女の視線に冷たいものを感じながらも男は牽制する。 「貴族同士の決闘は…禁止、されて…」 「決闘?」 男は自分の声がかすれている事に気付いた。 相手に気圧されている事を自覚していなかっただけ。 吐いた言葉は牽制になどなりはしない。 逆に、彼女はその言葉に対し妖艶な笑みを浮かべる。 そして自分の胸から杖を取り出し男へと突き付けた。 「貴方達の中に、この『微熱』のキュルケに決闘を挑む勇敢なメイジがいて?」 真っ向から向けられる視線と杖。 その恐怖に全身が硬直する。 男はキュルケの覚悟を知り、無謀な挑発だったと後悔した。 彼女は本気だ…。 決闘が禁止されていようと関係ない。 勝負を挑めば容赦なく相手を焼き払い灰燼と成すだろう。 家名に傷が付こうが学院を放逐されようが『やる』といったら彼女は『やる』。 その凄みが言葉だけで伝わってきた。 逆らってはいけない。 これ以上、彼女という火に油を注いではいけない。 炎の中に飛び入る虫のような運命を辿りたくなければ…。 「わ、分かった…」 どうせ今から向かったところで間に合いはしない。 大人しく命令に従い道を開ける。 後ろにいた俺の連れは何も出来ず、おどおどしているだけだ。 まるで平然と絨毯の上でも歩くかのようにキュルケとルイズが歩き去っていく。 自分が無事で済んだ事に胸を撫で下ろす。 「ああ、そうそう」 「!?」 振り返るキュルケに男達がびくっと身体を震わせる。 彼女は自分達を見ていない。 その背後にいる誰かへと視線を向けているのだ。 そこへと振り返り、再び身体が硬直する。 後ろではキュルケの使い魔であるサラマンダーが口から僅かな火を吐き出していた。 「もう邪魔してくる事はないと思うけど…一歩でも動いたら焼き殺していいわよ」 「きゅる! きゅる!」 「ひっ!!」 主の命に頷くサラマンダーに悲鳴を上げる。 大切な友を傷つけられて冷静でいられる人間なら、 彼女に『微熱』などという二つ名は与えられなかっただろう。 この後、彼等は存分に彼女達の怒りを思い知らされる事となった。 足止めを突破した彼女たちは広場へと向かう。 廊下を駆け回る彼女達の姿に周囲の奇異の視線が集まる。 だが、そんな些細な事に構っている余裕はない。 彼女は自身の持てる全力で駆ける。 脳裏に次々と浮かぶ最悪の事態を振り払いながら…。 処刑場と化した広場。 そこで彼は死地に活路を追い求めた。 目指す先は巨人の足元。 幾度回り込もうとしても決して逃れられない。 ならば自分から懐に飛び込む。 それが彼に残された最後の策だった。 突然の特攻に虚を突かれたゴーレムが一瞬戸惑う。 傷を負っているとは思えぬ渾身の疾走。 対するゴーレムの動きは鈍い。 恐らくは拳も振り下ろせて一度。 それさえ避けてしまえば逃げおおせる。 だが彼は失念していた。 ゴーレムの拳だけが脅威なのではない。 あの『巨体そのもの』が武器だという事を見逃していたのだ…! ゴーレムが前のめりに倒れる。 焦っての転倒ではない。 それは、その体格を利用したボディプレス。 城壁じみた土塊が雪崩のように迫る。 その範囲は拳とは比較にならない。 迂回していたならばまだしも彼が向かったのは前。 彼に逃げ場はなかった。 巨人がその身体で陽の光を遮るように、 彼の微かな希望の光も絶望の影に掻き消されていく。 地響きと共にゴーレムの身体と大地が接触する。 砂煙が舞い上がると同時に響き渡る使い魔の絶叫。 視界が晴れた先に広がる光景に生徒達が声を失う。 彼は胴から下を失っていた…。 ゴーレムの巨体に押し潰されて見えないが、 そこから溢れ出した異様な量の出血が全てを物語っていた。 呼吸も僅かにひゅうひゅうと空気の抜ける音を奏でるだけ。 かろうじて生きている、その表現が最適だろう。 先ほどから囃し立てていた生徒達も惨状に目を背ける。 取り巻きの男もさすがにやりすぎだろうと思った。 いくら大義名分があろうとやってる事は動物虐待だ。 ここまで過剰にやってしまっては自分達に非があると思われてしまう。 だが男は同時に安堵していた。 もう、あの犬は動けない。 戦いともいえない一方的な暴行は終わりだ。 あの犬を手違いで殺してしまう事も最悪予想されたが、 今から治療すれば命だけは助かるだろう。 ここまでやれば生意気な後輩に対して十分な制裁になった筈だ。 だが、それに反し男は杖を下ろそうとはしない。 それどころかゴーレムを再び起き上がらせようとしている。 「おい、もう十分…」 「まだだ!!」 取り巻きの言を遮る男の怒声。 突然の事に驚き、男の方を注視する。 獣のような荒い息遣い。 目は血走りながら倒れた犬へと向けられている。 男の取り巻きは事態を察した。 彼は正気を失っている、と。 愉しい。なんて愉しいんだ。 あんなちっぽけな生き物が相手なのが不満だが、 自分の力を思う存分振るって捻り潰すのは堪らない。 親父は何が愉しくて狩りなんかするのかと思っていたが、 成程これなら病み付きになるのも頷ける。 これがヴァリエールの小娘だったらどんなにか……。 自身の思い浮かべた凄惨な光景に身を振るわせる。 彼の察した通り、男は正気を失っていた。 自分の持つ暴力に溺れ、自身を見失っているのだ。 魔法は日常のように使いこなしている。 だが貴族間の決闘は禁止され、 平穏なトリステインでは戦争もそうそうあるものではない。 その力を実際の戦闘で使う機会などそうはない。 彼の深層にある不満はルイズの事ではなかった。 自分の魔法を思う存分振るい暴れたかった欲求不満である。 それがルイズという捌け口を見つけ、破壊衝動として現れているのだ。 ここまできて止められるものか。 そう。悪いのは全て『ゼロ』とその使い魔だ。 主どころか自分の身さえ守れなかった弱い使い魔と、 それを助けに来られなかった主。 もしアイツに少しでも同情の声があるならば。 これだけの数の生徒だ。誰かが止めに入っていただろう。 皆は俺を支持している、何の問題もない! それなりに切れる頭も全ては自分の弁護の為。 彼は理由が欲しかっただけだ。 力を振るうのではなく、彼は自分の力に振り回されていた。 しかし愉しかった時間もあと僅か。 後は死にぞこないに止めを刺すばかり。 今度、里帰りしたら親父と狩りにでも行くか。 だがそれだけでは今日のような興奮は二度と味わえないだろう。 いずれは慣れて飽きてしまう。 そうだな。その時は適当な理由で平民を狩るとするか。 その前にまずは盛大に最後の仕上げをするとしよう。 ゴーレムの巨大な足が緩やかに持ち上がっていく。 自身の巨体を支える脚。 破壊力は拳よりも遥かに上だ。 振り下ろされれば原型さえも留めないだろう。 放置しておけば死ぬであろう相手に、男は容赦すら思いつかなかった。 「……ここまで」 離れた場所から見守っていたタバサが呟く。 やはり何かの勘違いだったのだろうか…? 窮地に陥っても彼に変わった様子はなかった。 なら静観は終わり。 惨事を食い止めるべく彼女は動く。 校舎の一部が崩落した際に起きた怪現象。 その原因が彼女の使い魔にあるとタバサは睨んでいた。 だから、あの時と同じように身に危険が迫れば何かが起きるのでは…? そう期待したのだが上手くはいかなかった。 それどころか重傷を負うという予想外の事態まで起きてしまったのだ。 シルフィードに至っては、きゅいきゅいと騒ぎ出し今にも飛び出しそうな勢いだ。 同じ使い魔として彼とは仲良くしていたのだ、無理もない。 もし自分が制止していなければ、あのメイジは生きてはいなかっただろう。 まずはゴーレムの排除。 杖を掲げ、風の系統魔法を唱えるタバサ。 だが不意に呪を紡ぐ彼女の唇が動きを止めた。 幾度となく死線を乗り越えた勘だろうか。 風に乗って聞こえてくる異様な音が彼女の注意を喚起したのだ。 落ち着こうとする意思とは裏腹に高まっていく心拍数。 恐怖を堪えきれなくなった足が震えだす。 頭ではない、身体が理解しているのだ。 『アレに触れてはならない』と…! その音は男の耳にも届いていた。 既に虫の息の犬から響く奇怪な音。 似ている物があるとすれば獣の唸り声か、 彼のいた世界ならばエンジン音が最も近いだろう。 だが、どれもが誤り。 この場にいる者たちが耳にしているもの、それは『胎動』だ。 あらゆる生物を凌駕する潜在能力を持ち、 どんな環境下であろうと生存できる生命力を兼ね揃え、 己の身体を意思によって武装と化す『戦闘生物』 科学者たちの狂気が作り上げた『究極の生命』 それが今、異世界ハルケギニアの地で目覚めようとしていた…!
https://w.atwiki.jp/srwdd/pages/322.html
パイロット名 ゼロ 作品名 コードギアス 反逆のルルーシュ CV 福山潤 加入 1章Part4第38話クリア 3章Part1第4話クリア 乗機 ガウェイン 蜃気楼 ウイングガンダムゼロリベリオン 育成タイプ 討伐 精神コマンド レベル 1 2 3 4 5 6 7 8 必中 不屈 枠+1 感応 熱血 分析 枠+1 決意 基本スキル ステータス 攻撃力 防御力 照準値 運動性 初期値 456 396 66 76 最大値 2280 1980 165 189 基本スキル詳細 基本スキル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 討伐のスキルⅠ 0 73 365 - - - - - - - - - - 討伐のスキルⅡ 0 44 548 - - - - - 討伐のスキルⅢ 0 46 912 防衛のスキルⅠ 0 64 317 - - - - - - - - - - 防衛のスキルⅡ 0 39 476 - - - - - 防衛のスキルⅢ 0 40 792 的中のスキルⅠ 0 4 20 - - - - - - - - - - 的中のスキルⅡ 0 3 30 - - - - - 的中のスキルⅢ 0 3 50 予測のスキルⅠ 0 5 23 - - - - - - - - - - 予測のスキルⅡ 0 3 34 - - - - - 予測のスキルⅢ 0 3 57 特殊スキル 戦略眼(ゼロ)【恒常】 入手方法:ガチャでハドロン砲最大出力を入手、オーブ合成所で交換、制圧戦交換所で交換 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 メインスロットの必殺技威力が[Lv]%増加し(必殺威力0には無効)、 0 3.2 3.2 3.2 6.4 6.4 6.4 6.4 6.4 9.6 9.6 9.6 9.6 9.6 12.8 12.8 12.8 12.8 12.8 16 照準値が[Lv]%増加する 0 2 2 2 4 4 4 4 4 6 6 6 6 6 8 8 8 8 8 10 攻撃力 0 285 285 285 285 285 570 570 570 570 570 855 855 855 855 855 1140 1140 1140 1140 防御力 0 0 248 248 248 248 248 495 495 495 495 495 743 743 743 743 743 990 990 990 照準値 0 0 0 21 21 21 21 21 42 42 42 42 42 62 62 62 62 62 83 83 運動性 0 0 0 0 0 24 24 24 24 24 48 48 48 48 48 71 71 71 95 95 ゼロの提案【ミッション】 入手方法:ミッション達成で入手 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 照準値[Lv]%増加 0 1 2 攻撃命中時の気力上昇量+[Lv] 0 0 2 気力上限[Lv]増加(重複不可。効果最大のもののみ有効) 0 0 10 攻撃力 0 23 1140 防御力 0 20 990 照準値 0 2 83 運動性 0 2 95 ゼロ【恒常】 入手方法:ガチャでドルイドシステムを入手、オーブ合成所で交換、制圧戦交換所で交換 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 攻撃力が[Lv]%増加する 0 2.6 2.6 2.6 5.2 5.2 5.2 5.2 5.2 7.8 7.8 7.8 7.8 7.8 10.4 10.4 10.4 10.4 10.4 13 気力130以上の時、ステージ中一度だけ[Lv]がかかる - 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起 奮起ひらめき 攻撃力 0 285 285 285 285 285 570 570 570 570 570 855 855 855 855 855 1140 1140 1140 1140 防御力 0 0 248 248 248 248 248 495 495 495 495 495 743 743 743 743 743 990 990 990 照準値 0 0 0 21 21 21 21 21 42 42 42 42 42 62 62 62 62 62 83 83 運動性 0 0 0 0 0 24 24 24 24 24 48 48 48 48 48 71 71 71 95 95 不曉不屈(ゼロ)【限定→恒常(2022年5月20日)】 入手方法:ガチャでスラッシュハーケン(CS)を入手 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 攻撃力が[Lv]%増加する 0 5 5 5 10 10 10 10 10 15 15 15 15 15 20 20 20 20 20 25 気力120、150以上の時、ステージ中一度だけ[Lv]がかかる - 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血 熱血狙撃 攻撃力 0 285 285 285 285 285 570 570 570 570 570 855 855 855 855 855 1140 1140 1140 1140 防御力 0 0 248 248 248 248 248 495 495 495 495 495 743 743 743 743 743 990 990 990 照準値 0 0 0 21 21 21 21 21 42 42 42 42 42 62 62 62 62 62 83 83 運動性 0 0 0 0 0 24 24 24 24 24 48 48 48 48 48 71 71 71 95 95 [+]矜持(ゼロ)【恒常】 入手方法:ガチャで拡散構造相転移砲を入手 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 攻撃力・防御力が[Lv]%増加する 0 3.5 3.5 3.5 7 7 7 7 7 14 14 14 14 14 14 14 14 14 14 17.5 気力が120、150以上のとき、ステージ中一度[Lv]がかかる - 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中 集中不屈 集中不屈 集中不屈 集中不屈 集中不屈 集中不屈 攻撃力 0 285 285 285 285 285 570 570 570 570 570 855 855 855 855 855 1140 1140 1140 1140 防御力 0 0 248 248 248 248 248 495 495 495 495 495 743 743 743 743 743 990 990 990 照準値 0 0 0 21 21 21 21 21 42 42 42 42 42 62 62 62 62 62 83 83 運動性 0 0 0 0 0 24 24 24 24 24 48 48 48 48 48 71 71 71 95 95 戦意高揚(ゼロ)【ミッション】 入手方法:ミッション達成で入手、共闘交換で入手 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 全ての攻撃の与ダメージが[Lv]%、 0 2.4 2.4 2.4 4.8 4.8 4.8 4.8 4.8 7.2 7.2 7.2 7.2 7.2 9.6 9.6 9.6 9.6 9.6 12 照準値が[Lv]%増加する 0 2 2 2 4 4 4 4 4 6 6 6 6 6 8 8 8 8 8 10 自分のアクション開始時に気力が[Lv]上昇する 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 攻撃力 0 114 114 114 114 114 228 228 228 228 228 399 399 399 399 399 570 570 570 570 防御力 0 0 0 99 99 99 99 99 198 198 198 198 198 347 347 347 347 347 495 495 照準値 0 0 9 9 9 9 9 17 17 17 17 17 29 29 29 29 29 42 42 42 運動性 0 0 0 0 0 10 10 10 10 10 19 19 19 19 19 34 34 34 48 48 [+]反逆【限定】 入手方法:ガチャで拡散構造相転移砲(MAP)を入手 レベル 効果 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 防御力・照準値が[Lv]%増加する 0 2 2 2 4 4 4 4 4 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 10 気力上限が[Lv]増加する(効果は重複可能) 0 10 10 10 15 15 15 15 15 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 攻撃を命中させたときの気力上昇量が[Lv]増加する 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 攻撃力 0 285 285 285 285 285 570 570 570 570 570 855 855 855 855 855 1140 1140 1140 1140 防御力 0 0 248 248 248 248 248 495 495 495 495 495 743 743 743 743 743 990 990 990 照準値 0 0 0 21 21 21 21 21 42 42 42 42 42 62 62 62 62 62 83 83 運動性 0 0 0 0 0 24 24 24 24 24 48 48 48 48 48 71 71 71 95 95 パイロット性能考察 精神コマンドは不足しがちな命中率と長所の火力を伸ばせるので悪くない。Lv4だが「感応」を覚えるのも便利。 オーブは「不曉不屈(ゼロ)」は精神が発動するようになるので持ってないなら一つだけでも交換・合成しておこう。 なお精神が発動するオーブは3種もある。全て持ってるなら気力120で「熱血」「集中」、気力130で「奮起」、気力150でもう一度「熱血」「集中」と凄まじいラッシュ。 「熱血」と「奮起」は重ね掛けしても無駄になるが、「集中」は重ね掛けすると効果が加算されるので無駄にならない。 「ゼロの提案」はクロッシングパイロットのミッションで得られたオーブ。今となっては入手手段はガチャ交換所のみ。単価は安く設定されているのが不幸中の幸い? 効果は気力上限上昇が目立つが、初のクロパイオーブという事もあってか重複不可で+10と数値は低い。アビリティチップで20に上書きした方が上限は伸びる。 ステータス補強の面では完凸出来ているかの差は大きく、MAP兵器持ちなので攻撃命中時の気力上昇量+の方が現在は有用。 「[+]反逆」の気力上限上昇は重複可能なので「ゼロの提案」と加算される。 ちなみに「戦略眼(ゼロ)」に(必殺威力0には無効)と書いてあるのはドルイドシステムの必殺威力が0だから。 コメント欄 名前 すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/2360.html
船着場の町。安酒場の安宿にはあらくれどもが集う。手には杯、腕(かいな)には女、 構えた腰にはふつくしい女の尻。数寄者が集い、剥れた欲を発散する。 「ではルイズ、あなたが先鞭をつけ、アニエスがそれに続く、それで構いませんね?」 「勿論。まあ、女子供に戦働きをさせたとあらば、騎士の名誉に瑕瑾を残しますゆえ、後 添えは無用なのが本意ではありますが」 「ぬぬぬ、こここのっ、小娘! 貴様、我を小僧と侮るか! お前はこのアニエスがじき じきにブッ潰す!」 ドカン、とテーブルを蹴り上げたおかっぱが、桃髪の悪魔に凄む。 『あ。あーああ。言っちゃったよ』 『だよなあ、アレは駄目だよな。あの小娘は姐さんの迫力を知らねえからな』 『オラオラと無駄無駄、どっちに賭ける?』 『そりゃオラオラに決まってんだろ。アレに勝てる奴はいねえ』 『ちッ、賭けにならねえなオイ』 『そりゃそうだ』 『そりゃそうか』 「決闘、いや『手合わせ』を願おうではないか」 ちょうど出航までに半日の刻がある。ここで上下関係をはっきりさせておくのも、ま、 無益ではあるまい。ヴァリエールは渋り困るフリをしつつ、それに応えた。 銃。たかが手合わせで銃を使うのか、こいつは。当たって死んだらどうするつもりなん だろう? いやでもアレはどう見ても必殺の裂帛、があるな。銃がなくともこいつは殺す 気でそこにいるし、何というかその、『漆黒の意志』でもって何が何でもブチ殺さないと 気がすまないのだろう。逆に『始末』されるかもしれないという危険を、常に『覚悟』し ているのだろう。 侮れない、これは侮れない。侮ったフリをしたのが、うまいこと効いて欲しいがそれも どうか。しかしまさか殺してしまう訳にもいくまい。どうする? 阿呆が集い暴れる安酒場、夜はこれからだ。二人の勝負も、未だ終わらない。わらわら と集ってきたボンクラどもが、賭けを始めてしばらく経つ。姫と爆発をそれぞれ応援して はいるが、潰れたら喰う気満々だ。既に転がったボトル、三本。 「……さて、ルイズ。そろそろ始まるわよ」 「予定通り、ですか。さすが」 『ちょっと待ちたまえ。君たちは既に戦闘可能な状態では……』 どちらも酔眼極まりながら、酔いどれを装うでもなく演じながら、しかしその眦だけは この場の全てを、捉えている。 その喧噪の外、賑やかな明かりに隠れ、目標をただ、睨む集団。 「始めようか」 気楽に、むしろこれから向かうのが、恋人の家であるかのように。軽やかに、部下に状 況の開始を告げる。 「……ん?」殺気、のようなものを感じて、ルイズが少しだけ速く杯を空ける。来たか。 よろしい、では始めよう。 「OK、野郎ども。パーティータイムだぞう」 傭兵どもが獲物を求めて走り出す。女が二人、これを好きにして殺せ。いい依頼だ。や りたい放題だ! 圧迫で吹き飛んだ扉、無数に飛来する矢。続いて鬨の声と共に殺到する傭兵たち。鼻の 下を伸ばして群がっていたボンクラどもをテーブルごと蹴散らし、酔眼の最後のきらめき を向けて姫が命じる。 「るいず! ばくはつのふたつなはだてじゃないってところを、みせてやりなさい!」 「あいよ!」 『もうだめだ……こいつら完全にイカれちまってるぜ……』 ぐごお、と、お休みの挨拶が聞こえるのを背後に、火酒によってリミッターを外された ルイズが、凶悪な笑みをらんらんと瞳に浮かべ、腰から二本の小刀を抜いた。メイジなれ ば己の半身たるべし杖がないことなど、残念ながらまるで気にしていないようだ。 「出ていけ。ここは俺の店だ」と凄んだデブの店主は、孤独な食事を邪魔されて怒る、ハ ードボイルドな四十男にアームロックを極められ、お…折れるぅ~と悶絶している。 「申し訳ありません! 遅参いたしました」 階下に轟いた破壊音に、ようやく気づいて駆けつけたアニエスが、テーブルと壁の隙間 に蹴り込まれた姫の許に跪く。 「いいのよアニエス~ほらみてあのこ~、すごくたのしそう~」 「あいつ、笑ってやがる……」ッ、 「殿下、ここはひとまず安全な場所へ」と、眼前に広まるかもしれない惨状から、むしろ 己を庇うかのように、小柄な主君を抱えて裏口へ走る。 『十時から突き! 二時の奴に切り上げつつ左反転』 「あいよ」 『デカいのが来るぞ。デルフじゃないんだから受けるなよ』 「あいよ」 『腹はいいが胸には刺すなよ、骨に当たると足が止まる』 「あいよ」 『狙うのは脇・首・手首だ。まあルイズは小さいから首は捨てていい』 「誰が“小さい”ってぇぇ?」 『いやいやいや、決してその、君の身体的特徴のことでは……』 「くそっ、お仕置きができないのがクソ悔しい!」 たかが傭兵、しょせん烏合の衆。それなりの斬り合いができたところで、この二人の相 手ができるはずもなく、なす術もなく切り伏せられていく。 『よし、充分だ。これで奴らは壊走する』 「あいよ」 『デルフを回収して脱出するぞ、姫様と合流だ』 「あいよ!」 止めを求める声が虚ろに響く、半壊した安酒場。無様を晒した兵の生き残りが集まる。 「兄貴! 十六名死亡、八名重症です! 申し訳ありません。女と思い、油断してしまい ました」 「あいつは、ただの女じゃねえよ。まともな殺し合いができる相手だ」嬉しそうだ。とて も、嬉しそうだ。焼け潰れた片目の痕を軽く掻きつつ、それか、それ以外がそうなのかど うか、ともあれ悦びを感じまくっているのは確かのようだ。 すやすやしてる姫を担いだアニエスと、すっかり忘れられていたデルフを担いだルイズ が合流を果たし、桟橋へ走る。 「フゥゥー……、初めて……人を殺っちまったァ~~♪ でも想像してたより、なんて事 はないわね」 「初めてだと!」デルフとアニエスの声が同時だ。やられ役として息が合ってきたのかも 知れない。 「クソッ、何であの女は来なかったんだ! クソッ」 白い仮面の男が、やはり桟橋へ走りながら呟く。何のためにあの重警備監獄にまで押し 入ったのだか、分からないではないか。あのクソ女、今度会ったら十六分割にしてくれる 。 アルビオン行きの枝へ向かう階段を、ゆっくり走るルイズ。姫とアニエスは船の確保を するべく、先行している。 「なあなあ? 何でゆっくりなのよ?」 「ヌケサクが追って来るのを、待ちながら逃げてるからね」 事情を聞かされておらず、何が何やらのデルフにルイズが答える。 「ん? 誰よそのヌケサクって?」 「そろそろ来るわよ、ほら」 と、もろそうな造りの階段をがすがすと踏みしめながら、男が一人、駆け上がって来る 。隠れてよく見えないが、たぶん憤怒の表情だ。 「ぶほっ。仮面? 何アレ格好いいの?」 『姫様も酷いことするよなあ。誰だか知らないけど』 「さ、始めるわよ! デル公、活躍してもらうわよ!」 「お、おう! 何だか知らないけど任せとけ!」 「貴様! もう一人はどうした! まあどちらにしてもブッ殺す」 意気揚々と自信たっぷりの様子で駆け上がって来る。息は切れ、仮面の下の顔が真っ赤 に熟してるのはご愛嬌だ。 「あら、遅かったわね。お陰でゆっくりしちゃったわよ」 不遜! 不遜なりこの女。余裕綽々である。 「それにね、私たちの世界でそんな言葉、使う必要はないのよ」 「“そんな”って何だ! どれだ! いいからお前は、死ね!」 「あらまた。覚悟が足りてないのねえ」 『覚悟だけは生まれや育ちで得られるものじゃないからなあ』 「それはそうね。ま、この甘ちゃんに期待してもねえ?」 「だだだ黙れえ! 喰らえ! 『ライトニング・クラウド!』」 白仮面の杖から稲妻が迸る。が、残念! 「行くわよデル公!」 「がってんだ!」 放射魔法、まっすぐ向かって来る魔法。これほどデルフと相性のいい魔法はない。手加 減なしの必殺直撃コースなら、絶対に当たるのだから。デルフに。 「な、何い! 吸収しただと!」 ぼふ、とマヌケな音を残して白仮面の姿が掻き消える。吸収の役目を果たしたデルフを その場に落ちるに任せ疾った、ルイズの“打”と“突”が同時にその身体を粉砕したのだ 。 「手ごたえ、なしか」 「遍在ってやつだな、これは」己の博識を披露するデルフ。得意気だ。 「ククク、これは楽しめそうね。次の一手はもう少し面白いのを頼むわよ」 「風石が足りませんや!」 「できるできないが問題じゃない、やるんだよ! いいから出せ!」 凄むアニエスと怯む船長。アンリエッタはお休み中だ。 「何とかしてやるから? な?」媚びるような声の、その腰には構えた銃。 「仕方がありませんな。(畜生)OK、行ける所まで行ってやりますよ!」 ぱたぱたと船に向かって走って来たルイズ達を、船員達がどうにか引き上げ、定刻より かなり早いアルビオン行きの貨物船が、慌しく世界樹から出航した。 甲板を染め始めた曙光が、深更まで飲み続けていたとは思えない健脚を照らす。昨晩の 運動がいささか激し過ぎたようで、日課の寝坊を中断され、やや不機嫌に食い物を求めた 挙句、貨物室のドアをこじ開けて発見した塩漬け肉の塊にかぶりつきながらの登場だ。 まだ細い身体、まだ細い腕、腰。小さな手。感情がおとなしい時だけは高貴な、と見え なくなくもない容貌、好事家であればその姿を映した一幅に大層な値をつけそうだ。右手 に肉、左手に小刀を持っている三白眼のいま、でなければ。 迎え酒だと、またかっぱらって来たワインの樽を傾けるルイズの左手が、何かを見つけ て声を上げる。 『おお、やはり船といえばこれがなくてはな』 「この玩具がどうかしたの?」 『退屈な船旅にはこれが付き物なのだよ、ルイズ。まあ、貴婦人が乗るような豪奢な代物 であれば、プールは当然、劇場やカジノまで揃っていたりするが、庶民が乗れる船の唯一 の娯楽といえばこの輪投げなのだ』 そして、とルイズに向き直り、 『これが君の修行に役立つといったら、どうするどうする? 君ならどうする?』 「これが? ただの遊びじゃないの」 と、投げ輪をつかみ、ぽんぽんと器用にピンに的中させてみせる。 『これが君の空間認知能力を鍛えてくれる』 「なによそのちょうのうりょうりょくって?」 『寒気がするっていうヤツのことか。違うぞルイズ、能力しか合ってない』 「だから何よそれは!」 『君の“魔法”はゼロ距離以外では命中しないだろう? これを矯正する』 「あれが、当たるようになるの?」 『そうだ。それができるようになれば、擬似的にだが『オラオララッシュ』も、『銃撃』 も可能になるぞ』 「『スタープラチナ』と『エンペラー』ね! 近距離と中距離でこれが使えるようになれ ば、わたしの戦闘能力は計り知れないものになるッ!」 『ああ。ま、さらにおぞましい方法もないではないが、それができるかどうかは、まだ不 明だしな』 「何よそれ! せっかくだから教えなさいよ!」 『君が人間をやめる覚悟ができたら話すよ。私はまだ、君にそこまではさせたくない』 「ふん! まあいいわ。じゃあまずその、何とか能力を鍛えてもらおうじゃないの」 話しながらも投げ輪を回収しては投げ、また投げと、輪投げを完成させ続けるルイズ。 左手との会話にかまけていると奇異の目で見られる、それが身に沁みた故の行動である。 『よかろう。その線から三歩下がって、真ん中の五のピンを見てくれ。こいつをどう思う ?』 「すごく……、大きいです……」 『ああスマン、冗談だ。それはともかく、その位置から五を狙うんだ。ただし』 「なに?」 『私が合図をしたら、右・左・後に跳躍して、着地と同時に投げてもらう』 「そ、それは難しそうね」 『跳躍の際に確認したピンの位置を、着地で確かめ、同時に投擲する。これは難しいぞ。 しかも私が合図するまでは、どの方向に跳べばいいか判らない。これが君の空間認知能力 を鍛える』 「ふふん、難しいからできない? それはやってみてから判断して貰いたいわ」 『あ、一つ忘れてた。フル装備だ』 「げ。あれも背負うの?」と、愛剣を見やる。 甲板に刺さって風を感じていたデルフが、視線を感じて嬉しそうにする。 「お? もしかして俺の出番? いいよいいよ! んで、何すんの、俺?」 『重石、だな』 「な、なんだってー。し、失敬な! このデルフリンガー様を漬物石にだと!」 「あんた重いから。だからじゃない?」 「これでも二メイルの大男が持てば、腰に佩けるサイズなんだよ!」 『デルフの長さと、ルイズの背丈がほぼ変わらないからな。ま、鞘なしででも、背負って 貰えてるだけ幸せなんじゃないか?』 「ぐむ。た、確かに鞘さえなければ、俺様の美声を妨げるモノもないことだし……」 「解ったら、ほれ、わたしの鍛錬の礎となりなさい!」 「おほう、感じてしまった。姐さんの尻肉は美しく薄い」 「うるさいうるさい、うるさい! 女の魅力は尻じゃあないのよ!」 『ルイズ、それ以上は墓穴になるぞ』 「気にするな姐さん! 俺はむしろ小さいのが大好きだぜ!」 ああ爆発、そして爆発。この珍道中は続く。爆音と悲鳴と共に……
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/973.html
「何考えてんのよ、あいつは!」 ルイズが廊下を走っている。 「私が…ご主人様が心配してあげてるっていうのに…」 いくら腕力が強かろうと、ギーシュの操るゴーレムの前ではひとたまりも無いだろう。 「何のために剣を買ったと思ってるのよ!」 剣を使えば勝てないまでも、一矢報いることが出来るかもしれない。 そうしたらあの使い魔も、臆病者と呼ばれる心配もなくなり、素直に謝るだろう。 「ボロ剣!あんたの出番よ!!」 勢いよく自分の部屋の扉を開けて、デルフリンガーが置いてある場所に向かって叫ぶ。 「あ~ん?出番…いいよ、相棒には俺なんていらねーんだ。もう実家に帰る!」 しかしデルフリンガーはすっかり駄目になっていた。 「実家ってどこよ!?」 「武器屋。だいたい俺が必要な相手ってなんだ?ドラゴンの大群でも湧いたか?」 「なに大口叩いてんのよ!貴族よ、貴族!ドットだけど平民が素手で、 あんたがいても無理だと思うけど…とにかく勝てるわけ無いでしょ!」 「じゃ俺帰るわ」 「どうやってよ!?そうじゃなくて!あーもうこのボロ剣、とにかく行くわよ!」 デルフリンガーを掴んで走り出す。 「あいつ、私が行く前にやられたら承知しないんだから…」 「今日はどんな風にミス・ロングビルとスキンシップをとろうかのう…」 学院長室にて、オールド・オスマンはこれからやってくる秘書に、 いかにセクハラするかを考えていた。老いて益々盛んなスケベジジイである。 「やはりここはオーソドックスにモートソグニルに覗かせるべきか、 ボケたフリをして尻をさわるべきか、悩むのう…そうじゃ! 胸を揉まねば治らない発作というのはどうか!? しかし流石に胸はまずいかのう、本気で殺されるかもしれん…尻でさえあれじゃから」 今朝、尻を触ったら『こいつはメチャ許せんよなあああああ!』とバックブリーカーを 決められた時の事を思い出していると、ノックの音が聞こえた。 「む、誰じゃ?」 「オールド・オスマン、私です!」 「ふむ、入ってきたまえ」 立てかけてあった杖を振って扉を開けると、秘書のミス・ロングビルがそこにいた。 「ヴェストリ広場で、決闘をしようとしている生徒達がいます! 何人かの教師が止めようとしましたが、生徒達に邪魔されて、止められないようで…」 「なんじゃ、それぐらいの事で騒々しい…で、その暇な貴族は誰と誰なんじゃ?」 「一人は貴族なのですが…その、もう一人はイクロー君… いえ、ミス・ヴァリエールの使い魔の平民です」 「なんと、あの少年か!相手の貴族は?」 「ギーシュ・ド・グラモンです。教師達は、決闘を止めるために『眠りの鐘』の 使用許可を求めおりますが…」 「ふむ…」 鬚をいじりながらしばし黙孝した後、オスマン氏は口を開いた。 「たかが子供のケンカを止めるのに、秘宝を使うわけにはいかん、放っておきなさい」 「はい…」 不満そうなミス・ロングビルに、オスマン氏は続ける。 「…と、言いたいところじゃが。ミス・ロングビル、君が止めてきなさい。 なに、少々手荒な事をしてもかまわん。ワシが許可する」 「は、はい!」 その言葉を受け、急いで部屋を出ようとすると、一人の教師がドアの外に立っていた。 「おや、これはミス・ロングビル。どうかしたのですか?」 「すいません、急いでいるもので…」 入れ替わりで、太陽拳ができそうな教師が部屋に入ってくる。 「何かあったのですか?」 「いや、グラモンの馬鹿息子が平民と決闘をするとかいう話でな。 ミス・ロングビルに止めに言ってもらったのじゃよ、ミスタ…コルレル?」 「コルベールです!しかし、彼女に止められるなら、他の教師達が止めているのでは?」 チッチッチッ、と指を左右に振ってオスマン氏が答える。 「相手の平民なんじゃがな…ありゃミス・ロングビル、たぶん惚れとるな」 「なななな何ですと!?」 実はコルベールは影ながらミス・ロングビルを狙っていたのだ。 「ま、実際は惚れとるとまでいかんじゃろうが、きっかけがあればすぐじゃ」 うんうんと一人で納得するオスマン氏。 「そこでじゃ!そのきっかけを与えてやったというわけじゃ」 「というと?」 「察しが悪いのう、ミスタ・ブリトヴァ」 「コルベールです…」 「良いか?はっきり言ってただの平民では、すぐにやられてしまうじゃろう… ミス・ロングビルが駆けつけるころには、少年はボロボロになっておる。 彼女は間に合わなかった事を悔やんで、せめて少年を看病しようとする 保健室で若い男女が二人きり…これはもう何か起こることは間違いない!」 「そ、そうでしょうか?」 「わかっとらんのう…一人はやりたい盛りの年頃、一人は婚期を逃した女ざかり。 これで何かおこらんはずがあるまい!というかワシなら無理にでもおこすね! 少年は真面目そうじゃったから、責任を取ってミス・ロングビルとゴールイン! ミス・ロングビルはきっかけを作ったワシに感謝!きっと尻を触っても許してくれる! あるいは胸もOKになるかもしれん!いや、なるに違いない!」 「おい、ジジイ」 そのころミス・ロングビルこと、土くれのフーケは 「ふふふ、ボロボロになった坊やを看病することによって、アタシへの高感度はアップ! 東方の情報や、ラ・ヴァリエール家の情報をゲット!夢がひろがるねぇ!」 あんまりオールド・オスマンと変わらない事を考えていた。 「ところで何しに来たんじゃ、ミスタ・ガブル?」 「コルベールです!ってそうでした、大変な事がわかりました!」 先程の冷めた態度とはうってかわって、コルベールが興奮した様子で告げる! 「あのミス・ヴァリエールの呼び出した少年なんですが、 変わったルーンだったので調べてみたら…これを見てください!」 コルベールが机の上に、ルーン文字のスケッチと、古びた本を置く。 「『実践!ブリミル式毛根復活法 私はこれでフサフサに!』もう手遅れじゃと思うがのう…」 「それは部屋に置いてあるはず!?」 「嘘だよお~~ん!冗談じゃ、冗談ッ! しっかしそんな本、本当にあるんじゃな。適当に言ってみただけなんじゃが」 キレそうになるのを必死で抑えて、コルベールが本を開けて話を続けようとする。 「…見てください、彼のルーンは始祖ブリミルの使い魔『ガンダールヴ』に 刻まれていた物とまったく同じだったのです! つまりあの少年は…伝説の『ガンダールヴ』になったんですよ!」 机を叩いて、オスマン氏に詰め寄る。 「落ち着かんかい、ミスタ・ラスヴェート。あと顔が近い。 ルーンが同じじゃからといって、そうと決まったわけではないじゃろう」 「コルベールです!まあ、それはそうですが…」 「しかし、それはちょうど良いかもしれんな」 「は?」 オスマン氏が壁に掛かった大きな鏡に向かって杖を振ると、ヴェストリ広場の様子が 映し出された。コルベールが、人だかりの中心にいる2人の少年の片方に目を奪われる。 「彼は!?」 「そうじゃ、先程の話の平民じゃよ」 はっ、となってオスマン氏を見るコルベール。 「もし少年が『ガンダールヴ』なら、これではっきりするはずじゃ…」 「諸君!決闘だ!」 ヴェストリ広場の中心でギーシュが薔薇の造花を掲げた後、育郎にそれを向けた。 「とりあえず、逃げずに来た事は、褒めてやろうじゃないか」 隣ではモンモランシーが『あ~~~ん…頼もしいわ!アタシのブルりん!』という目で ギーシュを見つめている。 「モンモランシー、この勝利を君に捧げよう」 薔薇を口にくわえ、優雅に礼をするギーシュをさらに熱っぽい目で見るモンモランシー。 ギーシュは、思わずこの状況を作り出した育郎に感謝したくなってくるが、 もちろんそんな態度はおくびにも出さない。 「………」 対する育郎は、ギーシュとは対照的にその心は沈んでいる。 彼自身、本来争を好まない性格という事もあるのだが、ここ数日で魔法にいくらか 触れてきたとはいえ、さすがに戦いに使う魔法など見たことがないのだ。 危険な状態になれば、取り返しがつかなくなるかもしれない。 しかしそれでも、震えるシエスタの姿を、そして自分の事を『ゼロ』と言った時の ルイズの悲しそうな顔を思い出すと、決闘をやめる気にはなれなかった。 「では始めようか…ワルキューレ!!」 ギーシュが叫んで薔薇を振ると、花びらが一枚宙に舞い、それが全身金属でできた、 戦乙女の姿に変化した。 「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ! 従って青銅のゴーレム、ワルキューレがお相手するよ。行け!僕の美しき戦乙女よ!」 ワルキューレが育郎に向かって走り出し、その青銅の拳を突き出す。 しかしその拳の先には育郎はいない、軽く体を捻ってかわしている。 ワルキューレは次々と拳を繰り出すが、その全てが空を切った。 自分に向かって放たれた銃弾すら知覚できる今の育郎にとって、ワルキューレの拳は 止まっているに等しい。 「なかなかやるじゃないか、あの平民」 「ギーシュが遊んでるだけだろ。おいギーシュ、そろそろ本気を出せよ!」 「はっはっはっ、まかせたまえ!」 周りの生徒の声に答え、ギーシュは薔薇を振ってさらに3体のワルキューレを生み出し、 育郎を襲わせる。 ひょっとしてこれはまずいんじゃないか? ギーシュは少しだけ焦っていた。 4体に増えてもワルキューレ攻撃はさっぱり当たらないのだ。 モンモランシーの方を見ると『何やってんの?』という顔でこちらを見ている。 勿論自分が負けるわけは無いのだが、そもそもモンモランシーは野蛮な事は 嫌いなのである、長々と戦いを見せても喜ばれる事は無い。 逆に考えるんだ、避けられると言うのなら… 「…避けられない攻撃をすれば良い!来いワルキューレ!!」 育郎から離れ、ギーシュの傍に移動したワルキューレ達が横一列に並んでいく。 「突撃だ!!」 その声と共に4体のワルキューレ全てが、一斉に育郎に向かって突進する。 これなら例え避けようとしても、全てのワルキューレを避けた方向に動かせば、 完全に避けられる事は無いだろう。 対して育郎は、なんと突進するワルキューレに向かって走り出した。 「ふっ、恐怖のあまりおかしく…ってワルキューレを踏み台にしたぁ!?」 確かに横方向には対応できただろうが、縦の方向は想定していなかった。 もっとも、突進するワルキューレに向かって飛び上がり、その頭を踏み台にする という事を、想像出来る物はこの場にはいなかっただろうが。 一呼吸の後、ギーシュの後ろに育郎が降り立つ。 そしてその瞬間、ギーシュの背筋に冷たいものが走った。 「うわわわわわ!!」 ギーシュ・ド・グラモンの中に眠る軍人の血が、あるいは生物の純粋な本能が、 自分の後ろのいる生き物が、尋常な代物で無いと激しく警告する。 「わ、ワルキューレ!」 振り向きながら薔薇を振り、さらに2体のワルキューレを、今度は素手ではなく、 槍を持たせた状態で練成し、攻撃の指令を与える。 しかし、その槍は受け止められた。 並みの人間よりは強い力を持つはずのワルキューレが、特別に体格がいいわけでもない 育郎に、それぞれ片手で攻撃を止められている様は異様であった。 この瞬間、彼は自分が相手にしているのは、人間であるという認識は吹き飛んだ。 育郎はこのまま、手に持った槍を投げ飛ばし、ギーシュの杖を奪えば終わりと考えた。 この数日の出来事で、魔法を使うのには杖が必要だという事はわかっている。 これで終わり、そう安堵していた。 しかしそれは油断だった。 ギーシュにとっての幸運は、それほど強力なメイジではないという事だった。 故に育郎はその力を使う必要は無いと判断した。 ギーシュにとって不幸は、それでも彼はメイジであり、簡単に人を殺せる力を 持っているという事だった。 「ぐぅ…ッ!?」 育郎の腹部から槍が突き出ていた。 彼の背後にはその槍の持ち主、ギーシュが作り出せる最後のワルキューレが佇んでいる。 育郎がギーシュの杖、薔薇を奪おうと手を伸ばすと、ギーシュはその手を払うように 杖を振った。もっともそれは、育郎にはそう見えたというだけであって、 実はワルキューレを作り出す為の行動だったのだ。 それが分からなかった育郎は、背後に現れたワルキューレに気付かず、その攻撃を まともに受ける事となった。 「ああ……」 呆然とするギーシュ。 いくら相手が平民でも、ここまでする気など無かった。 しかしあの瞬間、己の体を駆けずり回った恐怖が、彼を過剰な行動に移らせた。 「ギーシュ!後ろから攻撃するなんて卑怯だぞ!」 「平民相手に情けないぞ!」 周りの声でなんとか冷静になっていくギーシュ。 モンモランシーを見ると、口を押さえて真っ青になっている。 「そんな!?」 ルイズが広場にたどり着き、人ごみを掻き分けて見た物は、自身の使い魔が 槍に貫かれている姿だった。 こんな事なら剣なんてとりにいかなければ良かった 何としてでもあの時止めるべきだったのだ これは自分のせいなんだ… 涙で視界がぼやけてくる。 やっぱり自分はゼロなんだ 使い魔も止められない、おちこぼれのメイジ あの傷じゃ死んでしまうかもしれない 自分がゼロだからあの使い魔、イクローが死んでしまう… 「泣くな娘っ子、相棒なら大丈夫だ」 手の中のデルフリンガーが、ルイズに声をかける。 「何が…何が大丈夫なのよ…あいつが、イクローが…私がゼロのせいで…」 「しゃーねーな……相棒を見てみな」 「………え?」 『変化』がおきていた 「なななななな何だこれは!?」 ギーシュの目の前で信じられない光景が展開されていた。 育郎を貫いている槍が、ひとりでに押し出されたのだ。 『「寄生虫バオー」の麻酔作用開始! 育郎の肉体を槍が貫いた瞬間、体内の「寄生虫バオー」は育郎の精神を麻酔し、 彼の肉体を完全に支配した!』 渇いた音を立てて槍が地面に落ち、その傷が見る見るうちに塞がっていく。 『「寄生虫バオー」の分泌液は血管をつたって細胞組織を変化させ……… 皮膚を特殊なプロテクターに変える!』 育郎の肌の色が変わっていき、顔にひび割れが入り、髪が伸びていく。 蒼い、その肉体は人間にはありえない質感と色をしていた。 『筋肉・骨格・腱に強力なパワーをあたえるッ!』 そこに立っていたのは人間ではなかった 金色の目と蒼い肌、蒼い髪を持つ異形が唸り声を上げたッ! こ れ が ッ ! こ れ が ッ !! バルバルバルバルバル!!! こ れ が 『 バ オ ー 』 だ ッ ! そいつに触れることは死を意味するッ! アームド・フェノメノン 武 装 現 象 ッ ! ウォォォォォォォォォオオオオオオオム!!!!
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1384.html
グイード・ミスタ登場 その① グイード・ミスタ登場 その② グイード・ミスタ登場 その③ トリステインで朝食を その① トリステインで朝食を その② トリステインで朝食を その③・四大魔法(魔法のルールは不吉) 貴族らしく死ね その① 貴族らしく死ね その② 姫殿下の000(ダブルオーゼロ) 姫殿下からの第一指令 土くれのフーケを捕縛せよ その① 姫殿下からの第一指令 土くれのフーケを捕縛せよ その②